さすがに特別な日というか、婚約を行うからみんなフォーマルな服を着て実家の和室に集まって来た。どこから借りたか知らないが、理恵ちゃんは今日振袖だ。
可愛い。
突然、理恵ちゃんが以外な質問を両親の方に投げた。
「なんで止めないんですか?」
答えづらいだろう。さすがに父ちゃんも。
「理恵花ちゃん、やめたいんですか?」
???予想意外だ、その返事。
「そんな。ただ…大丈夫なんですか。兄ちゃんを私に任せるのは。私がどんな女になったか知らないでしょう。以前、会ったこともないし、それに…」
なんだかムカついた。
「理恵ちゃん!俺のこといや?」
困った顔している。ほっぺが赤くなってきたぞ。かわいい。
「そんな…ことないですけど。」
「じゃ、俺と結婚してくれ!」
・・・
「はい。」
サクラの声が小さかったけど、はっきり聞こえたぞ、この耳に。ええ~って。
*
川辺、婚約後、理恵ちゃんと二人きりで。
「好きじゃないでしょう、私のこと。何を企んでいるんですか。」
「教えるつもりはないけど。」
シーンとなった。
川の流れを見ながら、理恵ちゃんは俺をビックリさせた言葉を口に出した。
「あ、そうだ。怪我、もう大丈夫。」
その一瞬だけ俺はこう思った。「幸せだな」って。今更緊張してどうするんだ、俺。
「うん、もう大丈夫だよ。」
やべ~。
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