もう結婚してしまったんだな、俺。昨日のこと、全部夢かと思いたかったが、次の瞬間、この指輪が目に入った。
「おはよう、兄ちゃん。」
朝っぱらから元気のようだね、理恵ちゃんって。ていうか、なんで俺の部屋に。
「なんだ、理恵。」
「時間大丈夫?もう8時だけど。」
ヤベ!「もっと早く起こせよ!」
理恵ちゃんの声はっきり聞こえない。が、確かに「目覚まし時計何度も鳴った」って。
理恵ちゃんのせいじゃないと分かっているが、どうすればいいか分からなくて、結局最後まで、アパートを出るまで何も言わなかった。
ま、いいか。
会社で何もなかったふりをした。理香ちゃんと普通に話せた。ま、ちょっとこの間のケンカで、向こうが距離おけたみたいで、助かった。これで、手放せるよ。といっても、いつかの話だがな。
「ただいま。」
アパートに帰ったとき、ハンバーガーの匂いがする。
「お帰り、兄ちゃん。晩御飯できたよ。ちょっと冷えちゃったけど…」
「もう食べた。同僚と一緒。ま、今度俺を待たないで、さっさと食べて!あ、俺よく外食するから、俺の分作らなくていい。風呂入ってくるわ。」
意外だな。俺ってこんな冷たい人間になれるなんて。
「よし、今回携帯のアラームも設定する。」
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