朝俺が起きていない間、理恵ちゃん達はもう旅行に行ってしまった。中国に行く前にまたここに来るって言っていたから今回許した。
俺の知らない間に何も言わないまままた消えるのは絶対しないよな、理恵ちゃん。
「俺帰るわ。」
俺は家を出ようとしたとき、サクラが引き止めてきた。
「話って何、父さん。」
雰囲気を見ていると、父さんと母さんが和室で正座もしていることを見ると、やばいぐらいの話のようだな。
「父さんが言わないことにしたおばあさんからの遺言、言わなきゃいけなくなる状況になったみたい。お前、おばあちゃんがずっと理恵花ちゃんのこと探してたのは知ってるだろう。」
この話どこに向かっているだろう。
「省略してくれないかな。仕事が…」
「おばあちゃんは、お前が理恵ちゃんと結婚してほしい。」
冗談だろう。なんで俺が。後悔とはいえ、これって謝り方の一つなんだろうか。
「理恵ちゃんが今大学の4年生だと知ってるだろう。後1年で卒業するから、転校したくないって。日本に残るって。だが、川崎さんがそれを認められない。心配し過ぎて手放したくない。保護者さえいれば…」
「もう未成年じゃないだろうが。じゃ、父さんが保護者になれば?」
「結婚なんだよ、川崎さんが認めるのは。」
遺言に従うことにしたかよ。なんで俺を巻き込んでいるんだよ、おばあちゃん。
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